エメラルドの解説。産地別の解説など

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エメラルド

エメラルド
(EMERALD)

5大宝石のひとつで、神秘的な緑色を呈した稀少な宝石。

エメラルド
鉱物名 べリル 和名 翠玉(緑柱石)
化学組成 Be3Al2(Sio3)6 誕生石 5月
結晶系 六方晶系 硬度 7.5-8.5
比重 2.670-2.770 宝石言葉 幸運・幸福・清廉
屈折率 1.569-1.582 語源 smaragdos(古代ペルシャ語)「緑の貴石」の意
一般処理 オイル含浸 緑碧色

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エメラルドについて

五大宝石の中でもっとも古くから伝わる宝石であり、硬度は7.5〜8と硬い石ではあるが、インクルージョンが多い為とても割れやすい性質を持つ宝石でもある。鉱物学的には、緑柱石(ベリル)に属し、アクアマリン等と同属です。また、エメラルドという宝石は、脆く・インクルージョンが多い宝石として知られてはいますが、これは綺麗なエメラルド・グリーン色を出す為に必要な成分(クロム)が、結晶に入る時に無理を生じさせるからです。しかし、この成分が入らない事には綺麗なエメラルド・グリーンになりません。そのため、インクルージョンが少なく深い緑を示す最高級品は奇跡ともいえます。この宝石の良し悪しは、色とインクルージョン、産地の3種類からの分析となります。色はもちろんエメラルドグリーンと言いたいところですが、エメラルドグリーンのような軽いグリーンではなく、深い重みのあるグリーンが最も良いとされています。また、インクルージョンは、エメラルドの場合は入っていて当たり前なのですが、出来る限り少ないものを選んで下さい。産地は、出来る限りコロンビア産をえらんでください。特にルビー、サファイアやエメラルドのような貴石場合、産地はかなり重要な金額のファクターとなります。

身に着ける際と保管の仕方と注意点

エメラルドは、ほとんど全ての場合、エンハンスメント(無色オイルによる含浸処理)が施されている為、注意事項が幾つかあります。

  • 水に絶対につけない。
  • 定期的に、メンテナンスが必要である。
  • 乾燥する場所(暖房・スポットライトなど)に保管してはならない。
  • 衝撃に弱い為柔らかい布に包んで保管しなければならない。
  • 衝撃に弱い為身に付ける際は、激しいスポーツなど乱暴に扱ってはならない。

以上の最低限を守れない方はエメラルドを持たない方が良いかもしれません。この宝石は、素晴らしい宝石であるとともに、最も手のかかる宝石なのです。まさに宝石上級者のための宝石です。

産地別解説


コロンビア
(ムゾー産)
最高品質のエメラルドが産出される鉱山として非常に有名で、一般的に良質なコロンビア産をさすのはこの鉱山産であるといえます。しかしながら、産出されるエメラルドのほとんどはインクルージョンが多いものや透明度の低いもの、色が悪いものなどです。やはり、エメラルド自体、石にとって非常に過酷な状況下で結晶化されるものであるため、本当に最高品質のものは極々わずかなのです。また、コロンビア産エメラルドは、原石が綺麗な結晶をした6方柱形で産出される事が多いため、その特徴を生かし、目減りを最小限に抑えた写真のようなエメラルドカットにされる事が多いことも特徴です。
コロンビア ムゾー鉱山から東南東に160km位のところに位置している鉱山でムゾー鉱山に比べて青みの強い緑色を呈したエメラルドが多く産出されます。ムゾー産と比較すると、インクルージョンが少なく、透明度が高いのが特徴ですが、深い緑の色味を持っているエメラルドの産出は非常に少ないといえます。また、ムゾー産同様、研磨に値する品質を持つ原石の産出は非常に少ないです。
ザンビア産 ザンビア産エメラルドの原石は、コロンビア産の6方柱形とは異なり丸みを帯びたものが多いのが特徴で、その形を生かしたオーバルカットに研磨されます。色合い、原型の形、インクルージョンはブラジル産と類似しています。
マダガスカル産 最近のマダガスカルの宝石ラッシュに乗じて、マダガスカルでもエメラルドが産出しているようです。私も数点見ましたが、思ったよりも品質のよいものが多かったように思います。ただ、マダガスカル産のエメラルドとしてそれほど出回っていないため、いまだ価値的なところはよくわかっていません。


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